【想い】My Song ~想いを込めて~ 尾崎佳奈子カルテット with ストリングス
・鹿児島県姶良市文化会館加音ホール小ホールにて
・お客様:約200名ほぼ満席
・出演:尾崎佳奈子(as)、園田智子(p)、坂口英明(b)、森田孝一郎(dr)
石井宏明(vn)、山本真希子(vn)、安楽聡子(vla)、有村航平(vc)
サックス奏者の尾崎佳奈子さんは、もともとクラシックのクラリネット奏者でしたが、2000年ごろ、その当時、ボクがリーダーをつとめていたビッグバンドRMO(Realdeal Music Orchestra)に彼女が飛び込んできて以来、様々なジャズ活動を共にしてきました。昨年12月、ボクのジャズドラマー復帰第1弾ライブも尾崎さんセッティングの機会でした。そして今回のライブは、尾崎佳奈子名義初のホールコンサートで、全編オリジナルソング、そしてバイオリンやビオラ、チェロによるストリングスとの共演と言う実に意欲的企画。芸歴40年近いボクでも、こんなんやったことない!(笑)
ジャズとストリングスの共演というのは、ジャズ界でもレジェンド中のレジェンドたるチャーリー・パーカーやクリフォード・ブラウン、そして我らが渡辺貞夫さんらがいずれも名作をのこしてきた大きな大きなチャレンジマター。その大先輩レジェンドたちがのこした名作はいずれもスタンダードナンバーなのに対し、今回の尾崎さんのチャレンジは、全編オリジナルソングとフリージャズという他に類を見ないもの。
そんな濃い内容のコンサートに、ボクは脳卒中後遺症で未だ不自由な右腕は無理せず休ませ、左手一本の隻腕ドラミングで、挑みました。スタンダードナンバーなら、その歌に込められた意味は、何十年も歌と演奏で伝承されつづけてきているものですが、オリジナルソングは、その曲に込められた「想い」がいったい何なのか、事前に渡された楽譜からは、ボクはワカラナイので、作者の尾崎さんにまず質問し、それを演奏者みんなで共有することを提案しました。なので公演を前に2回にわたったリハーサルは、演奏以上に、その「想い」を共有することに費やされました。それで本番に臨めるわけですから、今回召集されたミュージシャンの皆さんがいかにその音楽性が高く、尾崎さんの信頼厚いか、ということ。ボクみたいな欲望の歓楽街ジャズドラマーがその末席を汚させていただき、まことに光栄なわけです!

本番は、ほぼ満席のお客様のなか、そのオリジナルソングをサックスでうたいあげる尾崎さんの「想い」をストリングスの皆さんが美しいアンサンブルで増幅、ボクらジャズミュージシャンは、それら各曲の「想い」に各演奏者の自由な発想と解釈で、対峙。そんな大舞台での音の出し合いの中で、そだねー!とか・・・(笑)。そりゃそうだけどさー、コレってどうよ?ね?いいでしょ?うわ、マジで!ソレもアリ!?うん、コレでいいのだ!みたいな、音の対話ができたことが、幸せなひとときでした。
身体が不自由なボクに代わって車の運転、ドラムのセッティング、本番中のセッティング調整、片づけしてくれたローディーのドラマーはまたくにも感謝。
ボクのジャズドラマーとしての機会は、カラダの関係上、今後、年に数回かもしれませんが、その都度、ボクのジャズスピリットを全身全霊でぶつけてスィングしていきたいと思います。
ありがとうございます。
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