【実現】DCFAドラムキャンプ第15回記念大会
3日~4日はDCFA会員勉強会
・静岡県掛川市ヤマハミュージックリゾートつま恋
・参加者:81名
・主催:ドラムサークルファシリテーター協会(DCFA)
※写真提供:DCFA_facebook公式ページ
今年も実行委員長をつとめさせていただきました、毎年恒例、全国からドラムサークル(DC)愛好者があつまるリズムイベント、DCFAドラムキャンプ。今年は第15回記念大会の大きな節目にあたり、「現代ドラムサークルの父」として、世界中にドラムサークルスピリットをシェアしつづけてこられた、この分野の最大の功労者といっても過言ではない、アーサー・ハルさんをゲストにお迎えして、「ドラムサークルの原点へ!」というテーマで行いました。
ボクが、DCFA理事長で日本ラテン音楽界サルサ界のカリスマ、ペッカーさんのファシリテートするドラムサークルに出会い、この道を志しはじめて11年。同時に、この道の世界的パイオニアであるアーサーさんのファシリテータートレーニングも、この11年間受けてきました。ボクは、この2人の恩師が一堂に会したドラムキャンプを実現したい一心で、この数年奔走、この記念すべきドラムキャンプ15で、そのいわば、ひとつの夢を実現できたこと、今、大きな達成感を味わっています。
そんな記念すべきドラムキャンプに全国から約80人のなかまたちがかけつけてくれました。
<<会員勉強会>>6月3日(金)午後~翌4日(土)午前、参加者26名。
当然ながら、ウェルカムドラムサークルで盛り上がった後、初日はDCFA会員様向けのドラムサークル勉強会。今回のテーマが「原点回帰」なので、DCFAがとらえるドラムサークルの「概念」と、それに基づいた団体としての「理念」を、KP(紙芝居プレゼンテーション)法と言われるファシリテーションツールをつかい、4、5人ずつ5つに分かれたグループ討議によりうきぼりにしていくワークショップ(WS)を行いました。メインファシリテーターは、もぐちゃん。ボクはサブファシリテーターにまわり、もぐちゃんと参加者の皆さんをサポートしました。
ボクらは普段、ドラムの音によるファシリテーションを専門としているので、文字や言葉によるファシリテーションは苦手な分野。そこにチャレンジしながら「概念」と「理念」に対する理解をより深めようという主旨。ドラムサークルの進行同様、はじまりの「?(不安)」が時間経過とともに「!(よろこび)」になっていく変化の過程を、参加者同士で共有できるよう、もぐちゃんと打ち合わせしながらプログラムを構成、それにしたがってすすめましたが、やはり、いつものドラムサークルのようにはなかなかいかず・・・。しかし、このWSを通じて、「伝え」「つながり」「分かち合い」「合意に至る」ために必要なこと、抑えなければならないことは何なのか?それが自分の専門である音をつかわずにおぼろげながら見えたことが大きな学びでした。参加者の皆さんも普段のドラムサークルのように「?」が「!」に行きついた人、行きつかなかった人もあったかと思いますが、その過程のあり方こそに学びがあったものと、受け取ってもらえたら幸いです。
2日目午前、モーニングドラムサークルで静かにゆったり心と身体をほぐした後は、石川武副理事長による「ドラムサークルの日本文化適用性」というセミナー。日本でドラムサークルの礎となってきた石川さんの20年にわたるご経験から、大変示唆に富む内容でした。そこでも、ドラムサークルの根幹をいつも忘れずにいることの重要性が説かれ、基礎的な知識の理解と実践がいかに大切か、参加されたDCFA会員様同士で共有できたことは意義深いものでした。
<<ドラムキャンプ本編>>6月4日(土)午後~5日(日)夕方まで
・ウェルカムドラムサークル 90分
全国から荷物を抱えて飛行機、電車を乗り継ぎようやくたどり着いた皆さんを、会員勉強会メンバーのリズムで大歓迎!すぐにそのリズムは参加者全員の強力な一体感となり、笑顔の花満開のドラムサークルとなりました。
そんなウェルカムドラムサークルをファシリテートしてくれたのは、昨年のベストファシリテーターオブザイヤー受賞者のくみんちゃん@名古屋。ドラムとボーカルのコラボにより、短時間で80人を一体化させ、その大いなる楽しみと利活用の可能性をシェアしてくれました。
・SFチャレンジドラムサークル 60分
DCFAが認定するスティミュレイティブファシリテーター(積極果敢にドラムサークルを普及促進させるファシリテーター)担当によるドラムサークル。今回のドラムキャンプはDC原点回帰がテーマだったのですが、ここではDCのドラムサウンドを引き立たせたり、そのスパイスとしてなくてはならない、シェイカー、ウッド、メタルなどの3種に分類される小物パーカッションによる、スモールタンバ―DCを行いました。DCの中でスモールタンバ―パーカッションは、ドラム類の引き立て役として頻繁につかわれるのですが、そのスモールタンバ―パーカッションだけをつかって80名による60分のDCを成立させるのは、全国的にもその実践例は少なく、SFの皆さんにとってはかなりチャレンジ性の高いDC。

事前にSFみんなであつまり、打合せ。みほちゃん(DCFA理事)、もぐちゃん、ぽむ・るーじゅの2人をメインに、普通のDCのようにその流れをつないでいき、他のSFがそれをサポートしよう、という確認のもとにすすめました。
結果!80人によるやさしく静かなスモールパーカッションの音色の集合とその変化は、それは予想以上に美しく、スモールタンバ―だから、と特に構えることなく、通常のDCと同じように参加者の音を読み解きながらファシリテーションすれば、80人による60分のスモールタンバ―は十分可能、ということ。しかも、時間オーバーで、まだまだやりたいぐらいでした。
個人的には、ぽむ・るーじゅあっこさんによる静かな朗読の声の響きは、DCの音を、風景や情景のイメージとむすびつけるのに絶妙なコラボレーションとなりえること、大きな発見でした。
今回のドラムキャンプのメインイベントと言っていいプログラム。それは、ゲストファシリテーターでありこの道のパイオニアである、アーサー・ハル氏のファシリテーションによるDC。
ボクがこの11年間ほぼ毎年受講してきた、アーサー氏によるファシリテータートレーニングにおいては、その最終日にトレーニング開催地におけるコミュニティドラムサークル(参加者属性を問わない自由参加のDC)が行われ、アーサー氏はその冒頭だけをファシリテーション。後は受講生によるジャンプイン(その都度の判断によりセンターインするファシリテーターが入替る)方式となります。なので、最初から最後まで90分のDCをアーサー氏がフルでファシリテーションするDCを体験することは、DCファシリテーターを志す人にとって、それはかなり貴重な機会なわけです。
事前にボクは、アーサーから呼び出され、「ベースドラムを叩いてほしい。もりぶーがベースをキープしてくれることで、ボクは安心してファシリテーションできるんだ。」と言われ、感激。ベースドラムは、そのDCのまさしくベース(基盤)を支えつづけるDCサウンドのかなめで、サークル中央部からパルス(リズムの基準点)を示しつづけます。ボクがベースを叩く目前で、アーサーが「コレがDCファシリテ―ションの基本中の基本だよ」といわんばかりの、わかりやすい基本的なキュー(合図など)を展開し、ボクのすぐ背後では、ボクのもう一人のこの道の師であるペッカーさんがアゴゴベルでいち参加者として楽しそうに演奏している。ボクは2人の恩師にサンドウィッチ状態。ボクの夢はかなったのです。叩きながら3回ほど、涙があふれ出そうになるのをこらえました。だって、みんな楽しそうに笑いながらタイコ叩いてるのに、その輪の中心付近にいるボクがおいおい泣いてるの図はかなり恥ずかしすぎる、と思ったから。
案の定、ソレは素晴らしいDCとなりました。たしかにDC経験者が多く、みんな叩くのはうまいです。しかし、そんなことは関係なく、参加者が学ばずに学びその経験を積み上げ、参加者同士の対話を促しながら音楽的にそのコミュニティを成長させていく、教えずして教えていくその奥義。ボクにとってこの11年間学びつづけたエッセンスがそこにありました。はじめてその奥義に触れる皆さんにとっては、それは今後忘れられない特別な体験だったことと思います。
最終日の朝は、毎年参加者の皆さんの中にいらっしゃるスペシャリストのスピリットをシェアするプログラム。今年は太極拳の達人、李さんによる観息(かんそく)法、自分の息を観るだけで自分の体内をニュートラルにできる驚きの体験と、東北から来たSFかよちゃんによるモーニングムービングスマイリングで朝から笑顔大満開!!
・アーサー・ハル氏によるリズムゲームワークショップ 110分
ドラムの3つの音域(低音、中音、高温)をつかったソングメイキング方法。フルグルーブ(全員のリズム)とソロプレイの対比、ソロプレイの複層化と対話化による音楽性の向上、フルグルーブのより自然な音楽性向上方法などなど、DCを学ぼうとするものにとっては垂涎の内容もりだくさんで110分ではもったいなすぎる、少なすぎる内容でした。アーサーが氏の著作でも書かれている通り、DCはやはりドラムによるジャズなんだ!そしてアーサーが今回のテーマ「DC原点回帰」を、期待以上に参加者に示してくれたことがとてもうれしいものでした。
最終日午後は、DCFA理事の皆さんによるセレクトワークショップ。DCFAの理事は、全員がその道のスペシャリストばかり。
1.DCファシリテーション基本の基:飯田理事、菊本理事
これからファシリテーターを目指したい初心者向けのDCファシリテーション体験。
2.DCファシリテーショントライアル:ペッカー理事長、妹尾理事
DCファシリテーション経験者による様々な実験の場。
3.パーカッションベーシック:石川副理事長、もりぶー
ハンドドラムの鳴らし方叩き方!
4.フリーダム!
まさしく自由にフリーダム!
各会場、盛り上がりました!!
・クロージングドラムサークル 75分

中部地区支部長、まっちゃんの元気ハツラツハッピー全開DCから、音量が下がっていき、その音の中で修了証授与式へ。参加者一人ひとり呼び出され、ペッカー理事長から愛情のこもったコメント付きで、修了証を授与。参加者一人一人の笑顔、ダンス、パフォーマンス。そんな一芸したくない人は、しなくても場が盛り下がらない安心感と温かさ。そんな場がドラムによりつくられるのがドラムサークル。
そして、ベストファシリテーターオブザイヤー2016の発表と授与式。今年は、教職を投げ打ちサンバとDCでスマイルビートを生み出しつづける群馬の清水和美(カズ)さんに決定!しっかし、カズのオドロキの瞬間の顔にはウケた!(笑)
最後は支部長全員でセンターインし、ジャンプしてエンディング。
おーつかれさまでっしたー!!!!!
・超豪華バイキングディナー&モーニング
これまで全国各地を旅してきて、バイキング方式の食事で、ココを上回るものを食べたことがありません。そして、地元静岡が世界に誇る「お茶」。コレが実にうまいのです!大げさではなく、それほどつま恋の食事は絶うまし。
・大露天風呂温泉「森林乃湯」
温泉好きにはたまらない、森林の中の大露天風呂。コレに入らねば、つま恋に来た気がしません。
・部屋飲み
音楽を楽しみ、温泉で汗を流し、とくれば、その次はアレですな。
キンキンに冷やした缶ビールを塩とレモンでのど奥に一気に流し込む。ドラキャンの時だけ年に1度だけ飲む、ペッカー理事長レシピによるメキシコ港湾労働者のビール作法。たまりません。
今年は、ボクがアーサーを温泉にアテンドした後、そのまま一緒にボクと同室のペッカー理事長、石川副理事長と共に4人でカンパイすることができ、感無量!
・大自然散策
施設周辺は森林に囲まれた大自然の中、広大な敷地。各施設が濃い緑とお花の中にゆったりと配置され、朝のお散歩したり、休憩時間に無目的にただ歩いてみたりが実に気持ちいいのです。
来年も同じ時期(6月の第1週末)に開催予定。
こんな楽しいリズムイベント、来年はアナタもぜひ!
<<感謝>>

・参加してくれた全国のみなさん
・参加できなかったけど、情報拡散告知で協力してくれた全国のDC仲間たち
・DCFA理事と事務局の皆さん
・ヤマハミュージックリゾートつま恋の皆さん
・そして、アーサー、ペッカーという2人の恩師。
ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
※アーサーはまだ日本にいます!
アーサー氏によるドラムサークル、リズムゲームワークショップ、そしてワールドリズムカルチャーワークショップは、6/18(土)19(日)「ドラムアバウトジャパンINかごしま」として鹿児島市中央公民館でも行われます。
是非、アーサー・ハル氏によるリズムをつかったコミュニティづくりの奥義を体験しに足をお運びください。
「ドラムアバウトジャパンINかごしま」WEBサイト<<クリック!!
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