【差異】鹿児島大学法文学部政策学特殊講義「リズムで共感・共有する社会環境づくりの可能性」
・鹿児島大学法文学部1号棟201教室にて
・受講生:文系学生約90名
・講師:森田孝一郎
昨年に続き2度目の鹿児島大学法文学部政策学特殊講義。就職難の中、安定無難志向に走り、新たな可能性に挑戦しようとしない昨今の学生たちの動向に対し不安を抱く憲法学准教授の発案による、ちょっと変な大人たちを講師に迎えた講義。ボク以外の講師は、出版社起業したての人、イベント仕掛け人美容師、飲み屋の大将、あと昨年同様なら映画館支配人や俳人コピーライターに古本屋店主などもかな。それに、リズムコニュケーターでドラムサークルファシリテーターのボク。名まえだけでみられるとボクの仕事がいちばん意味不明だね、これは。
で、昨年同様、昼休み後の講義で、例によってかなり冷たい視線の中、楽器を並べているうちに大野准教授が「はい、授業はじめまーす」と軽いノリであっさり開始。
寒いので腕を振ったりまわしたりリズミカルに動かしながら、一緒にどうぞというボディランゲージも入れていくうちにだんだんと同調してくるかと思いきや、まったく誰も反応しない!あきらめないぞ!ホレホレ!お、女子数名がノリ出した。そうそう、そのノリ、そのノリで楽器、楽器、ガッキ持って音を出そう!うーん、反応鈍い・・・それならコレ(ホイッスル)でどうだ!?ピーピーピーヒャラピー!ピーピーピーヒャラピー!おー、そうそう、だんだんそろってきた!
ココで「となりや階下で授業してるので・・・・」というやんわり苦情というかクレームというかお願いが・・・・。
やっとノリかけたリズムがここでボリュームダウン。でも小さい音でオープニングセッションはつづきました。
この後
・深呼吸
・挙手による受講生属性確認「楽器やってる人」「音楽好きな人」など
・自己紹介「森田孝一郎とは?」
・音楽だけではない生活のリズム
・規則正しい生活>リズムの乱れによる心身の病気
♪リズムコミュニケーションセッション♪楽器種別認識とコール&レスポンスを中心に・・・
・宇宙のリズム
・生活空間と環境のリズム/ココで建築学科卒を示す
・地域文化としてのリズム
・全ての人にあるリズム>ハートビート
♪ハートビートセッション♪
・大爆笑>クールダウン
昨年の生徒たちに比してなかなか反応を引き出しにくい、起伏の少ない90分間でしたが最後のセッションでは、ほんの少し笑顔のつぼみが・・・。何かおかしい(笑いたい)のだけど、ガマンしてるのかと思って、最後、大爆笑を促しましたが、見事にスベリました。。
子どもじゃなくて大学生ですから、幼児、小学生のようにはじけまくらない。
ちょっと大人な大学生ですから、中学、高校生のように露骨に無視(反抗)しない。
総じてテンション低い。
しかし!しかしですね!
講義終わってから、受講生全員の感想文全文を読んで、大感動。
みんなちゃんと感じてくれてました。ボクの講義。
ボクのやりたいこと、こうあってほしいこと、見事に理解してくれていて、あのテンションの低さは冷静に講義を受けていたからこその反応だったのか、と深く理解。みんな、すごい!
読んですぐに准教授に返却しなければならなかったので、すでに手元にないのですが、記憶をもとに書き起こすと・・・
・大学生活を通して一番楽しい講義でした。
・これこそ社会貢献の在り方だと思った。
・はじめてみんなでひとつになれた。
・いい意味で特殊講義講師陣のなかで一番ヘンなおっさんだった。
・音楽以外にリズムがいかに深く生活と密接にかかわっているかはじめて知った。
・最初は無理、と楽器にさわらなかったが、気づいたら自然と楽器を鳴らしている自分がいた。
・そろわない音が心地いいとはじめて感じた。
・最初は苦手な音楽をさせられるのかといやに思ったが、最後はとても心地よい感じがした。
・リズムだけでこんなに気持ちが良くなるとは知らなかった。
・音楽は統制されたものと思っていたが、このような自由な音で気持ちよくなれることはじめて知った。
・安定した会社員をやめて好きな道で家族を養えるようになるビジネス面の話をもっとききたかった。
・どうしてなのかよくわからないんだけど、とにかく楽しかった。
・アフリカを起点にしたリズム文化の話がとても興味深かった。
・話をしたこともない人たちと楽しくリズムで一体感を感じれたこと、衝撃でした。
この実際の反応と感想のギャップよ!このギャップを読み取れなかった自分よ!
学生ら、よくもこんな感想文をよこしてくれました。
点数稼ぎにしてはできすぎていて、ありえない内容。
素直に感じてくれたことを感想文にしてくれた受講生たちに大拍手です!!!!
こんなスバラシイ反応を読み取れなったボクのアンテナは、まだまだ開ききっていないこと、大いに実感。
もっともっといろんな人たちとリズムによる出会いを通じて、ボクのアンテナとレーダーの感度を磨かないといけません。
そのことに気づかせてくれた学生たちに心から感謝。
ありがとう。
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