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【観戦記】プロレスリングノア

20050413 会社のY次長からリングサイドのチケットをいただいたので市場調査目的でプロレスの興行を見に、鹿児島アリーナへ。数年前、老舗団体、全日本プロレスから選手やフロントが大量離脱して旗揚げしたプロレスリングノア
 小学5年のとき父に連れられ鹿児島県立体育館に見に行ったのが、今はなきジャイアント馬場率いる全日本プロレスだったことを思うと懐かしくもあり、その様変わりぶりに一抹の寂しさを感じた。それ以来、高校2年までの7年間、全日、新日、国際、という当時3団体しかなかったプロレス団体の鹿児島での興行を全て見て以来21年ぶりの観戦だったわけ。
 当時と比べて、今のプロレスが社会的にどう扱われているかはご存知のとおり。「プロレス」という響き自体、マニアックでネガティブな色眼鏡で見られる現状。色眼鏡で見なくても実際そういう社会評価になってしまったのは、PRIDEやK-1に代表されるリアルファイト興行との格闘イデオロギー戦争に負け続け、戦後力道山が確立したビジネスモデルに新たなイノベーションを起こすことが出来ないまま今に至っていることがあげられよう。しかしそのモデルが崩壊せずに今もなお地方巡業を連綿と続けながら日々、中途半端な演出の戦いを見せる興行が成り立っているのはマニアに対するニッチなニーズが未だなお根強いことを物語っている。
 ボクがマニアックに観戦していた頃の興行には、「戦い」に対する緊張感とファンタジーが同居していた。形式としてのプロレスではあっても、選手の気迫は今日見たそれとは格段に上を行っていた。鹿児島県立体育館であった、国際プロレスのラッシャー木村VSマイク・ストンパーのIWA世界選手権試合などは、国旗掲揚、国歌斉唱がなされる緊張感の中(これも演出なんだが・・)、まるで本気で殺し合いをしているかのような殺伐とした雰囲気が会場全体を包んでいた。同じく県立体育館であったミル・マスカラスVSザ・デストロイヤーのPWF認定USヘビー級選手権試合兼覆面世界一決定戦などはマスカラスのテーマ曲「スカイ・ハイ」に心躍らせ、デストロイヤーのバラエティ番組出演時とは別人のような殺気立った雰囲気に戦慄を覚え、7200人の超満員観客(当時の月刊「ゴング」掲載記事記憶)が、両選手の技の妙味に会場が割れんばかりの大歓声をおくった。
 そんな日常生活から遠くかけ離れた戦いの場を感じられることが会場に足を運ぶ、テレビ観戦する楽しみだった。少なくとも今日見た後半3試合、どれにも見られたような気の抜けた会場ウケ狙いのゆるい雰囲気は当時の会場には前座の1.2試合を除き無かったと記憶している。
 ボクはもともと「戦い」とその「結果」を見るのが好きだったので、古館伊知郎アナウンサー登場以降の「戦いのプロセス(演出)」重視のスタイルにいやけがさし、何年もプロレス見ずにいたとき、偶然、PRIDEグランプリ2000の桜庭和志VSホイス・グレイシーの90分にわたる死闘を見た。そして、その純粋な「戦い」に狂喜乱舞、またまた「戦い」を見ることに対する欲求が再燃、以降、総合格闘技だけを見ているわけ。
 言わずもがな総合格闘技は、リアルファイト、まじりっけ無しの本気の戦いだが、昭和のプロレスには、それを感じさせる、そう思わせる演出があったので面白かったんだと思う。アントニオ猪木率いる新日本プロレスが提唱したストロングスタイル、キングオブスポーツというコンセプトがまさしくそれであったのだが、気合の入らない冗談みたいな試合を見せる今日のプロレスを力道山先生はどう見ておいでなのだろうか。。

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コメント

>鹿児島県立体育館はまだ昔のままけ?
昔のままじゃっど。

>住吉旅館はまだあっか?
住吉じゃのして吉住旅館ね。
あっけど、小ぎれいなビジネスホテルになっちょっど。

またゆっくい語ろやい。

鹿児島県立体育館はまだ昔のままけ?
住吉旅館はまだあっか?
懐かしい大切な少年時代の思い出やっどね。

プロレスについて語り出したらきりがない。
こんど飲んだときにひさびさに語り合いたいね。

いまでも印象に残る試合ベスト3は、
・A猪木×大木金太郎
・A猪木×ストロング小林
・A猪木×ジョニーパワーズ(NWF王者奪取!)

でも一番オーラを感じたレスラーは
フリッツ・フォン・エリック!
もの凄い存在感、怖かった~


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