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【本】調律の帝国

050625_006  「長距離走者の孤独」を読みながら同時に読みたくなった本(というか作者)があって同じ本屋で購入。見沢知廉「調律の帝国」。調べるとなんともう絶版なんですな。「長距離走者の孤独」との共通性は、囚人もの、という点。しかも、見沢氏は自らの収監実体験に基づいた獄中文学の旗手である。(アラン・シリトーも前科ありそうではあるが・・・違ったら大変失礼。。)かつて「天皇ごっこ」や「囚人狂時代」を読んだときの強烈なインパクトは忘れられない。とにかく左から右へ、思想の突端に位置しながら常に反体制の姿勢を貫く刑務所内外での行動は、すさまじいとしか言いようが無い。

 この「調律の帝国」は、獄中で小説を創作することで罪をあがなおうと戦う政治思想犯Sを主人公とした創作だが、見沢氏自身がいかにして原則禁止されている獄中で作品を書くという戦いに挑んだかが克明に記されているのだが、あとがきにもあるようにどこで検閲をすりぬけたか、マジでヤバイ獄中の囚人に対する非人間的扱いに関する内容が随所に出てくる。でも、Sは戦う。意識が朦朧となりながらも非服従の姿勢を貫く。「天皇ごっこ」「囚人狂時代」を読み返したくなる衝動に駆られるが、やめとこ。

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