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【映画】花と蛇

hanahebi
 今年の春頃だったか、会社の近くのそばやで昼飯喰いながら「週間現代」読んでたら目を疑う写真に目を奪われた。そこには杉本彩がふんどし姿であら縄に縛られ苦悶の表情に身をよがらせている写真が数ページにわたって掲載されており、絵自体は単なるSMの緊縛写真なのだが、ダリや田中一村の絵画に見られるような鋭敏極まりない狂気的な芸術作品に触れたような錯覚に陥ってしまい、一発でやられてしまった。それは、官能SM小説の鬼才、団鬼六原作の「花と蛇」という映画のスチールだった。それ以来、この映画が見たくて(もちろん18禁、結局当地では封切されなかった)ときおり公式サイト(http://hanatohebi-movie.com/)をのぞき、ネット上の情報をあさり、ついにレンタル開始されたことを知りTSUTAYAに走った。
 TSUTAYAに入るなりドキドキ・・探す時間がもったいなかったので、そばにいた女子店員に堂々と「杉本彩の「花と竜」ありますか?」店員「花と竜ですか??杉本彩?」チガウ!緊張のあまり仁侠映画の名作「花と竜」をリクエストしてしまった。あれは確か明治の頃の門司が舞台で、健さん主演で・・そんなこたー、どうでもいい!「花と蛇です。SMの・・」店員「あー、それならココ、あ、切れてる、、DVD返却なかったか見て来ますね(^_^)」待つ間、パッケージの杉本彩の姿態を凝視し続けていると、「おー、○○○ー!」なんと高校の同級生、しかもめったに会わないやつから声をかけられる。なんなんだよ。なんで、よりによってこんな場面であうわけ!?手短に別れる。店員がケースに入ったDVD持ってきてとっとと金はらって自宅に。血圧はゆうに180行ってたかも。
 夜、家族が寝静まるのを待つ。はよ、寝ろ!寝たか?寝たみたい。もう心臓バクバク。シアタールームに入り、エアタイトドアをガチと閉め、遂に上映開始だ。自宅で映画見るのにこんな緊張感ははじめて。突然の家族の侵入に対処できるようリモコンの■ボタンに常に人差し指を置いての鑑賞。
 大会社の社長(野村宏伸)婦人で世界的タンゴダンサーの杉本彩が、95歳のフィクサーの欲望のわなにはまり、脅されながら裏社会のセレブたちにSMショーを強要され、次第に・・・・
 見るものの心理にグサリと突き刺さる、衝撃的なシーンの連続。まゆがひそまりっぱなし。正直、SMショーに引きずりこまれていく過程は、コワイ。怖すぎる。しかし、杉本彩が異常に美しい。ショーが過激になるにつれて美しさを増す。監督の石井隆っつーおっさんも、杉本彩と徹底的に本物のSMにこだわったというだけあってはんぱじゃない。DVDに収録されている舞台挨拶で、撮影現場を訪問した原作者団鬼六に「やりすぎだ。腰ぬかして、すぐに帰ろうと思った。」と語らせている。それぐらい、この映画、いいか悪いかを超えて、なんか美しくもえげつなくも見てはならないものを見てしまった罪悪感が満足感として残る映画。見た人みんながそうではないだろう。相当な嫌悪感を感じる人が大部分だと思う。この作品を見るのも自由だし、何を感じるのかも自由だから。
 同じくDVDに杉本彩のインタビューが収録されている。ここで杉本のプロ根性、芸能界、日本社会に対する相当なる反体制、反骨精神を感じ取れて、ますますボクより2歳年下のずいぶん大人な女性に惚れ込んでしまう。しかし、ことSM自体への感想については、本音を吐露せず優等生の模範解答に終始したのが残念だった。やはりここで本音(もしかしてSMに対するネガティブな・・)を吐露すれば、あれだけ身体を張って本気で演技した作品に対するリアリティが失われることを恐れたのだろうか。。本人のみぞ知るであろう。一度会ってみたい。

【料理】やきやきやーき

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Rちゃん退院記念パーティの2次会は、子供たちのリクエストにより我が家のオリジナル焼肉「やきやきやーき」で夕食。
その正体は以下のとおりの鉄板焼きなのだ。
1.生ホルモン焼き(生のホルモンを自家製タレで下味つけて焼く)
2.みずいかのバター焼き(レモンと塩コショウで食す)
3.もやしのバターしょうゆ焼き(そのまんま)
4.アスパラおやすみ焼き(生アスパラに塩コショウしメルトチーズ(布団)をのせ、チーズが溶けてエッジがピザのチーズ上にバリッと固まった時点で食す)
5.えのきだけの女子高生初恋焼き(えのきだけをバターしょうゆで焼いた際にしなっとなる姿を女子高生の初恋に見立てた)
6.深ねぎのこがししょうゆ焼き(そのまんま)
7.そしてやっと肉(100g900円以上の黒毛和牛のカルビ、ロースと小ねぎをさっとあぶり、肉で小ねぎを巻き、おろしポン酢で食す)

しかし、この料理は仕切り役がつきっきりで鉄板と食材の世話をしなければならないので、ほんと大変。
さ、ビールの後、冷えた白ワインでどうぞ!退院おめでとう!

【料理】めんたいパスタ

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Rちゃんがついに2週間の闘病生活から退院。お祝いの昼の宴、1次会はめんたいパスタで家族全員そろってランチだ!めんたいはそこらへんのスーパーの安物でOK。大人3人分のしたごしらえはめんたい4はらをほぐし、かいわれ1パックを根切りして洗い、オオバ(しその葉)を適当に刻み、にんにく3かけをオリーブ油でソテーしておくだけ。あらかじめお湯で温めたボウルにかいわれを入れておき、ゆがきあがったパスタをボウルに放り込み、まず、パスタとめんたいをあえる。かいわれのかたまりが顔を出したらそこに熱いにんにく入りオリーブ油を投入。また素早くあえる。ここでめんたい投入。またあえる。このスピードが命。めんたいがかたまらないよう、まんべんなくすばやくあえる。味付けで注意は、塩を一切使わないこと。めんたいのみの味でいただくのだ。
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器に盛り付け、おおばを散らして刻み海苔を乗っけて出来上がり。さ、冷えたビールでどうぞ!
こどもたちは、野菜とハムいためてパスタ絡めてケチャップかけてナポリタン!

【映画】アダプテーション

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K-1GP開幕戦でのジェロム・レ・バンナの完全復活にはほど遠い様子を見届けた後、秋の夜長、読書に入るか映画に入るかで10分ほど格闘技専門サイト「バウトレビュー」http://www.boutreview.com/でK-1GPの投稿記事読みながら悩んだ後、もう飲んでるからという理由で結局、映画に。何か強烈なモノを。というリクエストに答えて、「マルコヴィッチの穴」でビックリ仰天させてくれたスパイク・ジョーンズ監督の2003年作品「アダプテーション」に手が伸びる。
やはりはなから仕掛け攻め。「マルコヴィッチの穴」の収録現場でニコラスケイジがさえない脚本家役で登場。次回作のテーマは決まっているが「マルコヴィッチの穴」の成功がプレッシャーとなり延々悩み続けるの図と脚本のもととなる原作の作者のメリルストリープ、そして実際にこの作品を仕上げようと苦悩する脚本家のナレーション、そしてもうひとりのニコラスケイジ。鏡にはさまれた鏡の向こうの鏡の中のまたその鏡の中みたいな徹底的に仕掛け三昧、「マルコヴィッチの穴」の続編を見ているかのような錯覚。しかし後半、ニコラスケイジがメリルストリープと接触する場面からいい意味でも悪い意味でも普通の映画らしいハラハラドキドキ展開となり、鏡の中の鏡であることを一瞬忘れるがラストできちと仕掛けどおりおさめてくれて気持ちよくさせてくれる。
しかしたった今この瞬間までスパイク・ジョーンズとスパイク・リーを混同していて、「マルコヴィッチの穴」見たときスパイク・リーも作風変わったなー、、なんて思ってた。
映画見て寝るつもりが、目がさえてしまい、小林よしのりの「戦争論」を読み返してしまった。。

【映画】007ダイ・アナザー・デイ

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久々に007でも見っか!とWOWOWで録っておいたVを持ってシアタールームに。2002年11月公開のシリーズ20作目40周年という記念作品だけあって、北朝鮮ネタ、秘密兵器ネタ、アクションネタ、美人ネタ、セックスシーンネタ、ハラハラドキドキネタ、てんこもりでおなかいっぱいエンターティンメント。特に秘密兵器ネタは記念作品らしく今までの懐かし系まで登場し、笑かしてくれます。そしてファッションネタもボンドのワイシャツの着こなしにうならせるものがあります。ボンドガールは、なんと「チョコレート」のハル・ベリー。超カワイ~。カッコイ~。音も5.1CHサラウンドを存分に満喫できる大迫力で、こんなん楽しませてくれたら深い熟睡をむさぼることができます。

【本】ナショナリズム

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 著者は早稲田、法政で講師を務める浅羽道明。副題が-名著でたどる日本思想入門-。これは、友人のFT氏(輸入CDを規制する改正著作権法への反対運動の闘士でジャヤマイカ音楽の研究家としても有名人なので名前出してもいいんだろうが・・サイトはhttp://blog.livedoor.jp/dubbrock/)にすすめてもらった本。すすめてもらうとすぐにアマゾン川に飛び込んでワンクリック購入。<コレはそれで結構アブナイと思いつつ、便利。
 小林よしのりの「ゴーマニズム宣言/戦争論」を皮切りに、かつてボクがそれ読んだときの印象をおさらいさせたり、「へぇ~」を連発させたりしながら、真のナショナリスト軍人、石光正清、金田一晴彦による日本の唱歌、それからはじめてきく希代の思想家がぞろぞろ登場し、そろそろ読むのに疲れを覚えた頃(原始日本共産党や労働組合黎明期のナショナリズム思想は興味深い)、本宮ひろ志の「男一匹ガキ大将」の再販されていない本編終了後の壮大なるナショナリズム思想が登場。(本宮自身はあれは、なぐりがき、思い出したくもない、と主張)本宮漫画には思い入れがあるだけに俄然調子が出てくる。さらに司馬遼太郎の意外なる「坂の上の雲」の一面を垣間見た後、小沢一郎、石原慎太郎、そして「沈黙の艦隊」それぞれの今のナショナリズム思想に触れるにつれ理想と夢想が交錯し一挙にリアリティを失ってしまう。この虚脱感、結構好き。

 もう一冊、FT氏にすすめられた「アナーキズム」が待っている。

さらに更新停滞・・

申し訳ございません。
パソコンがおかしいのかサーバがおかしいのか、画像はもちろん、テキストのアップも全然機能せずお手上げ状態です。
今週のblogねた>アミュプラザ(シャトーハンテンと観覧車)

調子悪い・・

こらー!ココログ!
画像がアップできないねー。

【お詫び】更新停滞中

読者の皆様申し訳ございません。。
書くことはたくさんあるのですが、更新停滞しております。
先週のblogネタ
・【本】ナショナリズム>残り30ページ(なぜ、小室直樹先生が出てこない!?)
・【ランチ】うなぎ>松重のうなわさ丼、激ウマ!
・【映画】007ダイ・アナザー・デイ>笑った!
・【ライブ】英珠>まさよのピアノが光った!
・【音楽】妙円寺小学校芸術鑑賞会>素直な子供たちには心が洗われます。
・【ランチ】黒牛焼肉定食>伊集院?「のもと」田舎(失礼・・)のきれいなレストラン。店舗のセンスがよい。
・【音楽】第4回RMOジャズワークショップ2004@霧島>大自然と音楽と温泉と・・・

追いつけるか?

【雑誌】日経ビジネスと男のファッション

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 日経ビジネスを年間購読しているが、見開きはファッション雑誌ではなく、日経ビジネスの2004.9.13号。「エグゼクティブファッション指南」という広告特集ページの一部。メンズファッションコメンテータの落合正勝氏の男のファッションに関するコラムに始まり、ビジネススーツ、フォーマル、カジュアル、靴、時計、小物までGUCCI,GIVENCHY,BURVERRY,PAPASなどのブランド広告を交え、実に90Pから125Pまでを割いている。こんな特集が月に1回はあるような。一体どういうこと?
 ボクは中学生の時にメンクラ(「MEN'S CLUB」)の洗礼を受けた街のアイビーリーガーだった。メンクラで服飾の基礎、雑学と文化、男のライフスタイルを学んだ。今でこそ、もうガチガチのアイビーファッションに身を包むことはないが、ファッションに対するスタンスは変わらない。ビジネススーツとフォーマル、和装は全て当時の概念そのままに生きている。おしゃれの基礎とその文化を幼少のみぎりにメンクラを教科書にして学べたことは幸いだった。
 一転、日経ビジネスのファッション特集だが、これを真に受けてこんなブランドスーツから小物までそろえるおバカさんがいたらお目にかかりたい。できるビジネスマンは私はおしゃれですオーラを発せず、おしゃれだ。着るものに対していい加減さがない。仕事と同様、その人の懐にストーンと納まっているものだ。高級品でなくとも、自分らしさとこだわりをもって自分の外装を固めている。特集の落合正勝氏のコラム内にある「おしゃれは相手あってのもの」という概念には大いに同意。VANのくろすとしゆき先生も、ファッションは大人のコミュニケーションツールだ、と言ってたような。解釈を拡げるならば、(別に拡げなくても・・)どんな音楽を好きか、どんな本を読み、どんな映画、芸術作品に触れているか、と同様にどんなファッションセンスを身に着けているかも、人間性を読み解く、人脈の輪づくりのコミュニケーション素材のひとつになろう。
 今、ファッションに色気づき出す中高校生男子の世代に、メンクラが無くて、どうやって彼らは男のファッションを学んでいるのだろうか、心配になる。ファッションを学ぶ機会がないならメンクラを教科書に育ったお父さんから教わるしかない!自分のお父さんがそうでない場合、3つボタン中ひとつがけセンターフックベントのネイビーブレザーを着ている友達のお父さんから学べばよい。さ、親子でファッションを語ろうではありませんか!

【CD】BLOWUP@鈴木勲グループ

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Rちゃんから携帯にメール「スガチンのCD、うちにあったっけ?」即返信「ないと思う」
それから4.5日後、TBMレコードから宅配。あて先はRちゃん。何?何?とっても気になるので電話して「空けていい?」ってきいたら「いいよ」ってことだったので、空けたらビックリ!旧パノニカでアナログ盤を擦り切れるまで何百回と聴いた幻の名盤、「BLOWUP」、そして「BLUE CITY」どちらもオマさん(鈴木勲)のグループ。で、ピアノがスガチンこと菅野邦彦さん。30年以上前の作品。さっそくシアタールームでピュアオーディオのセッティングで鳴らす。すごい!なんと深みのある味わい深いナチュラルな音!アナログ盤みたい。それもそのはず、TBMレコードは通常のCDサウンドに異を唱え、JVCの開発したアナログマスターテープを忠実にデジタルレコーディングしたxrcdという規格で過去のアナログ盤をCDにして再販してるのだ。その代わり通常のCDより1000円高い。しかしなんてったって旧パノニカのレコードは業務用として25年間使用されっぱなしだったので、コンディションが相当悪く、今、このCDで聴いて、その音のすごさには驚くばかり。オマさんのチェロのカッコイイこと。スガチンの独自の左手の1拍半の動きとスィング感、たまらない。3曲目のエブリシングハップントュユーなんて、旧パノニカでのライブをその場で聴いているかのよう。
オマさんは、70才過ぎて今も現役で東京都内のジャズクラブで演奏中。鹿児島でも常にそばに女性をはべらして「女がいないと寝れない」などと豪語してました。スガチンも何回も旧パノニカ来てもらってましたが、ファーストコンタクトでボクは嫌われてしまい、以来直接的には疎遠でした。何したかって、菅野さんの行動特性を知らない若かったボクは、菅野さんのピアノソロの演奏中に手拍子をとってしまい、すると、ご存知の方はもうおわかりとおもうのですが、演奏を途中で止めてしまい、私の手拍子に注文をつけてきたのです。何も知らない若いボクは固まってしまい、恐怖の時間を過ごしたのでした。それ以来、レコードで菅野さん聴いてもソロのライブはずっと遠慮してました。ホカポカスっていうブラジル音楽を演るギターとコンガとのトリオで数年前、素晴らしいライブを聴きましたが、お元気にしてるんでしょうか。。明日は、もう1枚のxrcd「BLUE CITY」を聴きます。

【映画】スィングガールズ

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 ボクの勤める会社で年2.3回、映画招待試写会の協賛をするんだけど、今回は注目のジャズ映画「スィングガールズ」。男子高校生のシンクロナイズドスィミングを描いて大ヒットした「ウォーターボーイズ」の矢口監督が今度は女子高生によるビッグバンドジャズをテーマにした最新作。協賛にいたった経緯は省くけど、楽器を演奏してきた関係者にとってはとっても身につまされるほろ苦い映画。一般公開前だから詳しいレビューも書かないけど、クラシック、吹奏楽、ロックバンド、ジャズバンドに限らず、楽器を触ったことのある人には必見の映画ですよ。
 しかし、今回の試写会、今までにやった中では北野武監督の「菊次郎の夏」に匹敵する反響の大きさ。ボクは応募してくれたお客様に発送する招待ハガキ、1枚1枚に手書きで宛名はもちろん、お客様の状況に応じたメッセージを書き込み、会場ではご入場されるお客様お一人お一人にご挨拶、上映前の前説も、広告代理店にお願いしてKTSのタレント、レイヒちゃんと2ショットで自社サービスと、現役のミュージシャンという立場から映画の魅力について語った。とにかく、ボクが何をどうすればお客様が喜んで下さるか、徹底的にサービス精神を発揮した結果、どうなったか?上映終了後、ロビーはアンケート用紙を嬉々とした表情でテーブルはもちろん、壁や床を使って書く人でごった返したのである。広告代理店の担当者曰く「アンケート用紙をこんなにたくさんの人が書いてくれる試写会は、今までありません!こんなに感動的な仕事ははじめてです!」と興奮気味にまくしたてる。
 ボクも胸が熱くなった。お客様と感動が共有できる、こんな仕事しなきゃな、とあらためて言い聞かせた夜だった。
 スィングガールズ、最高♪

【レコード】銀巴里セッション

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内田修先生の本
http://mojazz.air-nifty.com/molog/2004/09/jazz.html
読んで、その中に出てくる幻のとか伝説のとか、とにかく日本のジャズを語る上で欠かせないレコード「銀巴里セッション」確かあったよなー、、と考えながらレコード棚あせくってたら、出てきた出てきた。ありました。そうだ、思い出した、このレコード、今は亡きとんじいからもらったんだった。(いや、借りてたのかもしれない・・)とんじいも日本のジャズシーンを語る上で欠かせない人だ。ジョニーグリフィンやグラディティト、ソニースティットらジャズ界の大巨人らのブラザーとしてバンドボーイ、運転手をつとめ、鹿児島に帰ってきてからは鹿児島大学近くのどんぐり横丁界隈に、「ソウルフード(もつなべ)とんじい」を構え、ボクら学生ジャズメンに海外ミュージシャンのおバカさんぶりを語ってくれた。そんなとんじいも10数年前、死んじゃっていないけど、今日、このレコードが出てきて、日本のジャズ、内田先生、中山さん、そしてとんじいのこと思いながら聴いた。

 ギターの故JOJO高柳昌行さんはお会いしたことないが、森剣治さんからさんざん、高柳さんの偉大さやすさまじいエピソードを聞かされ、あらためて1曲目のグリーンスリーブスの緊張感溢れるギタープレイに度肝を抜かされる。ドラムの富樫雅彦さんについては、映画のレビュー「さらばモスクワ愚連隊」
http://mojazz.air-nifty.com/molog/2004/07/post_11.html
で触れたが、やはり天才とも呼ぶべき触れば切れそうな鋭利な刃物のようなタイコ。もうこんなドラマーはゼッタイにでてこないでしょう。その他、出水出身のギター中牟礼貞則さんやベースの稲葉国光さん、そしてピアノ山下洋輔さんなど鹿児島にゆかりの深い旧知の方々の20歳そこそこの頃の演奏は、1963年という時代こそが作った音なのだろうなあ。この録音は、内田先生が岡崎の自宅から当時最新鋭のSONYのテープレコーダー新幹線で東京まで運び、自前のセッティングで録音したもの。こんな音を残しておいてくれて、内田先生、本当にありがとう。

 ところで、このレコードはライブのモノラル盤なんだが、オーディオの操作をちょこっといじって映画用の5.1CHアンプのALL CHというパターンで6個のスピーカを全部同じレベルで鳴らすとまるで、ミュージシャンが自分の周りで演奏しているかのような錯覚に陥ることを発見。持ってる方、お試しあれ。

【映画】華氏911

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前作「ボーリング・フォー・コロンバイン」
http://mojazz.air-nifty.com/molog/2004/05/post_8.html
における強烈な批判精神とユーモアで、完全にマイケル・ムーア監督のファンになってしまったボクは、この「華氏911」の封切を心待ちにしていた。


が・・・・・・おい!マイケル!真顔でブッシュ批判して、何やっとんねん!全然、おもろないやないかい!

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なんだか、マイケル監督、マジになってただの反ブッシュ、ただの反戦映画つくってしまってどうしたんかなー?
前作における、批判をエンターティメントの領域にまで昇華させたかのような、怒りと笑いのギャップでそのテーマのアホらしさ加減を浮き彫りにする不良的な手法が影を潜め、いい子ちゃんの正統派反権力映画になっちゃったなー、という印象。いや、でも前作「ボーリング・フォー・コロンバイン」で、ボクのほうにマイケル監督に対する免疫と、高い欲求ができてしまったからかもしれない。まゆをしかめて怒りを覚えた後に、おちゃらけたブラックユーモアで笑いたい、みたいな。。ボーリング・フォー・・を見ずにコレ(華氏911)を見たら、それはそれで楽しめるのかもな。

でも、この映画、徹底的にブッシュ政権をこきおろしているわけだが、この秋のアメリカ大統領選挙に対する影響はほとんどないと思う。だって、共和党支持者が、このブッシュ批判映画見て、民主党支持者になったりなんかしたら、マイケル曰く、本当にアメリカ人って「アホでまぬけなアメリカ白人」になっちゃうし、そうなったら別な意味でコワイ。

【本】ドクターJAZZ 内田修物語

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 行きつけの久美子さんの店「うげつ」で中山さんから「これ読んどいて」って言われ「あ、内田先生の本、読んだら返します」って答えたら「オレんのじゃないから、久美ちゃんに返しといて」さては自分じゃ買う金がないから久美子さんに買わしたか?自分が読みたい本や聴きたいジャズの新作CDもここ数年中山さんはこんな調子である。でもそれで許されるところが中山さんの役得か。
 内田先生は、日本のいや世界中のジャズミュージシャンから慕われている偉大なるジャズ界のパトロンである。(中山さんもそれに近いが・・・)ボクもジャズミュージシャンのはしくれとして、そんな偉大な人が名古屋で外科医してることぐらいは若い頃から知っていて羨望の存在だった。そして今を去る10年前、1994年の10月、パノニカ20周年パーティで内田先生が来鹿された際、内田先生の薫陶を受けたサックス奏者の森剣治さんからボクの携帯に「今、内田先生といるから、来ない?」と呼び出しがかかり、「ハイ!すぐ行きます!」もう二つ返事で大衆居酒屋分家無邪気に駆けつけた。学生のとき、エルビンジョーンズと一緒にメシ喰うから来い、と新聞社の人に呼び出されて以来のトキメキだったなあ。のれんをくぐると、小さなテーブルで森剣さんと帽子かぶった内田先生がおいしそうに焼酎飲んでる。知らない人から見れば鼻ひげ生やした怪しげなおっさんと初老のおじいちゃんが仲良く飲んでるの図にしか見えない。しかし、ボクにとってはその初老のおじいちゃんは神様みたいなひとだった。
 もりけんさん「おー、もりぶー、こっちこっち。先生、ドラムやってる森田君」「もりたこういちろう、です。。」緊張しまくり。だって目の前で飲んでるのは、あの伝説の銀巴里セッションを録音したり、世界中のジャズミュージシャンと親交深い、内田修先生。緊張しまくってて、先生がきびなごを「美味いねー」と言いながら喰ってたことと、なんか「勉強しなさいよ」とか言う意味のことをおっしゃってくれたことと、そのときの映像しか記憶にない。
 そんなボク自身の内田先生との思い出だが、あらためて本書で先生の業績を振り返ると、そのエネルギーたるや驚嘆に値する。一線の外科医として活躍する傍ら、12000枚を超える膨大なるジャズコレクションとライブ運営活動をされただけでもすごすぎる業績なのに、なんと鈴鹿サーキット黎明期の1960年代、レーサーとして活躍していたのだ。それだけではない、卓球に野球にゴルフに、美食探求にそしてミュージシャン顔負けの酒豪ぶり。なんと、そのおだやかなお顔からは想像できないスーパーマンぶりである。
 極めつけはお医者さんを勇退され、病院も閉院され、膨大なコレクションや資料の数々を岡崎市に寄贈することで長年の夢であったジャズ博物館を実現させてしまったことである。
【内田修ジャズコレクション】http://www.uchida-jazz.jp/
 本書の読了後、このホームページを見て、思ったのは中山さんのことであった。中山さんも内田先生まではいかないが、日本のジャズシーンを牽引されてきた一人だ。ボクらは中山さんのおかげでジャズ楽しんでられるし、これまでずいぶん貴重で楽しい思いもさせてもらった。でも、ボクらは中山さんになにかしてあげただろうか。内田先生の数々の偉大なる業績の影には、相当な内田先生の周囲の支援者の努力があったこと、想像に難くない。旧パノニカで育ったボクらは中山さんに何をしてあげられるだろう。いつまでも元気でいて欲しい、と願うだけでいいのだろうか。中山さんのことを思い、ちょっと切なくなってしまった読了感であった。


【落語】三遊亭歌之介

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2泊3日の東京出張の中日、夜の予定(ミクシィ関係者との合流)がわけあってキャンセルとなったが他に体の空く知人もおらず、ここは東京一人遊びと洒落込む。JR山手線を御徒町駅で降りて、アメ横入り口そばのすし屋で好みを折りににぎってもらい、何年ぶりだろう、鈴本演芸場に。入場料2800円だが、午後7時を過ぎてたからか2500円にまけてくれた。2階の売店で缶ビール買って、手元にすし折とビールがあって、ここは寄席、ってことだけで心がウキウキワクワクしてくる。3階の寄席に案内されて、座席設置のテーブルにすしとビールをセット!
suzumoto
舞台では、ベテラン桂文朝師匠が、吉原噺の「明烏(あけがらす)」を演っております。堅物の若旦那を心配する父親が街の札付きの源兵衛と太助に頼み込んで、若旦那を吉原に連れ出すっていう噺。味があります。
もう一人若手の落語を挟んで、紙きりが入り(これままたお見事!)、そしてとりの登場。な、な、なんと郷土鹿児島の生んだ真打、三遊亭歌之介が出てきたのにはビックリ!江戸文化の象徴ともいえる落語の寄席のとりに鹿児島出身の噺家を聞くことになろうとは思いもよらない出来事。あらら~・・、と思ったが、歌之介師匠、なんか貫禄十分、頼もしささえ感じ、同じ鹿児島出身者としてうれしくなった。噺は、田舎もんを逆手にとってお客さんをグイグイひきつけるながーい雑談枕(約30分、しかし飽きなかった!)の後に「幕末坂本竜馬伝」が始まったが、本筋から脱線しっぱなし、ほとんどがギャグの連続のボケっぱなしで、「幕末坂本竜馬伝」はほとんどオマケ。しかし、全編通して抱腹絶倒、客席(4.50人ぐらい)は大爆笑の渦、ほんと幸せなひと時でした。
鹿児島でのタレント活動では、そのどぎつい田舎丸出し芸風がちょっと好みではない鹿児島人の一人で、鹿児島人が江戸文化の古典落語ができるわけないし、江戸っ子じゃない人が新作に走るのはそれって落語って言えるの?みたいな印象を持ってましたが、今回の歌之介師匠の高座を見て、喰わず嫌いであったことが判明。こうやって落語の枠を拡げてる功労者かもしれない。

【ライブ】渋さ知らズ

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 ソーシャルネットワーキング(ミクシィ)なるものがネット先進者たちのなかで流行り、職業柄サービス調査もかねてその中を徘徊するうちに同好の仲間が増えていく楽しさを体感、そんな中のある音楽好きな方とのご縁で、今回、つ、つ、ついに念願の渋さ知らズオーケストラのライブを初体験@渋谷イースト。
 これぞ、日本人の魂の音楽、好き勝手にやることの勇気と物凄さ、そしてなんといっても楽しいことこのうえない。こんな激しいこと15年も続けてることもすごすぎる。しかしダンサーのペロちゃんにあらためてゾッコン、メロメロです。思えば、6年まえに六本木STBでご一緒して以来、独自で活動している劇団の公演にも何度かお誘いいただきながら行けずじまいで、今回になってしまいました。なんと、お美しくなられたことか。。バンドももちろんすばらしかったけど、ボクはペロちゃんの妖艶な姿態に釘付けでした。
 鹿児島の音楽ファンにもこの物凄いパフォーマンスを見せる渋さ知らズを見せたい。でもこれだけ大人数が鹿児島までビータ打つには莫大な資金が・・九州の有志を募って、いつか実現させたい!候補者、博多の歯科医吉川さん!ライフタイム@宮崎(草野さん!)、はいから@川内(瀬下ご夫妻!)、鹿児島からは日本ジャズ界の重鎮中山さん!元黒テント劇団の吉村さん!市会議員の野口さん!コーナーポケットの森君!そして、そして東京と鹿児島をまたにかけて活躍する音楽評論家藤川さん!夢はでっかく桜島ですかー!?現実的にCAPARVOかなー?古謝さん、安うしてー。。そしてできることならRMOが前座で、ボクはそのまま渋さにもドラマーとして参加したい!>不破さん(バンマス)お願い!つの犬さんと一緒にー。はははー?
 ライブの後は、ミクシィの方と鹿児島の馴染みのサックス奏者と串木野出身のドラマーととある居酒屋で宴会。渋谷の若者がみんな鹿児島の芋焼酎飲んでる図にあらためて深い感慨に。

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